おばあちゃん#1

忘れたくないので思い出したついでに書き留めておく。

 

死んだおばあちゃんが入院している時の話だ。

 

当時中学生だった私は弱っていくおばあちゃんを見るのが辛くて、受験勉強を言い訳にろくにお見舞いに行かなかった。

 

ある日衣服の交換を母に頼まれ、嫌々ながら病院へ向かった。

 

久々に会うおばあちゃん。弱っているところは見たくない。辛い反面久々だったので少し楽しみでもあった。

 

久々に再開したおばあちゃんら自分が思っていたよりも元気であった。 今思うとそう振る舞ってくれていたのかもしれない。

 

少ない時間だったが、ジュース代としてお小遣いをくれたり、私の話をしたりした。

 

そろそろ帰ろうとするとおばあちゃんから

「今度くる時便箋を持ってきてくれないか」と頼まれた。

なんの気もなしに、いいよと返した

 

今思うと遺書を書くためのものだろう。

当時の私はまだおばあちゃんが死ぬかもしれないなんて思わない。思いたくもなかった。

 

そのままおばあちゃんに会いにいくことはなく、月日は流れた。

 

これは未だに母親に言えない。